ダイアゴナルのやり方と効果を見ていきます。体幹バランスを向上させる、体幹支持トレーニングやちょっとした筋トレとしてもおすすめです。
ダイアゴナルという筋トレを知っていますか?
実はこの筋トレは、サッカーの長友佑都選手が取り入れていることで有名で、効果も抜群だと言われる体幹トレの一つです。
試合や練習中、他の選手から激しく当たられても倒れることのない、強靭な筋肉や体の持ち主が行っている筋トレというのだから、これは効き方に期待できますよね!?
しかも、このダイアゴナルは筋トレの器具不要、いつでもどこでもできるので、覚えておいて損はないはずです。
普段の筋トレや体幹トレーニングのメニューにたまに加えたりして、強い安定した体を作っていきましょう。
今回は、体幹の筋肉に効く筋トレ「 ダイアゴナル」を紹介します。
- ダイアゴナルとは?【概要】
- ダイアゴナルのトレーニング方法(やり方)
- ダイアゴナルのトレーニング方法(やり方)のまとめ
- ダイアゴナルのポイント
- ダイアゴナルのポイントまとめ
- ダイアゴナルの筋トレ効果
- ダイアゴナルの注意点
- 体幹トレには以下の記事もおすすめ!
- ダイアゴナルで体幹バランスを向上!体幹支持トレーニングや筋トレとしておすすめ!のまとめ
ダイアゴナルとは?【概要】
ダイアゴナルとは、いわゆる体幹を鍛える体幹トレーニングの一つ。
なかでも、体幹の筋肉を使って一定の姿勢を保つ「体幹支持トレーニング」と呼ばれ、正しい姿勢を保つ能力である「姿勢支持力」を高める効果に優れているのが特徴。
また、体幹トレーニングとしても有名な、プランクのバリエーションの一つとしても考えられています。
そのダイアゴナル「diagonal:対角線」という言葉が示す通り、四つん這いの状態から、片側の腕と反対側の脚を上げて、対角線上に腕と脚が伸びた状態を維持していきます。
その結果、それぞれの部位の姿勢を保つことで、次の筋肉を主に鍛えていくことになります。
- 姿勢を正したまま維持する
- →お腹前面の腹直筋から側面にある腹斜筋
- 脚を後ろに伸ばして(股関節の伸展位を作って)維持する
- →お尻の大臀筋と太もも裏のハムストリング
- 腕を前方へ伸ばして上げて(肩関節の屈曲位を作って)維持する
- →肩の三角筋(前部)
そしてもちろん、上記の筋肉を中心にしながらも、トレーニング中には他にも細かい筋肉を緊張させ続け、鍛えていくことにもなります。
ちなみに、行うにあたっては、特に器具は必要なく、またそこまで広いスペースも要らない上、動作やフォームも難しいといったことはないため、ダイアゴナルは、筋トレ初心者や運動経験がない人からでも気楽に取り組める体幹トレーニングです。
また、ダイアゴナルを分類した場合、筋肉を収縮も伸展もさせずに力を出し続けるアイソメトリックトレーニングに分類されることになります。
ダイアゴナルのまとめ | |
---|---|
運動のタイプ | 体幹トレーニング |
筋トレタイプ | アイソメトリックトレーニング |
筋トレレベル | 初心者 |
力の出し方 | 押す力 |
必要な道具 | 自重 |
メインターゲット筋肉 | 体幹の筋肉 |
ダイアゴナルのトレーニング方法(やり方)
ダイアゴナルには、大きく分けて両膝を床から浮かせて行うやり方と、片膝だけを床から浮かして行うやり方がありますが、ここでは片膝だけを床から浮かして行う、より基本的な方法を紹介していきます。
まず、四つん這いの体勢を作ります。この時、両手は肩の真下に来るようにし、両膝は腰の下に来るようにしておきましょう。(この時、背すじは自然と伸ばしておきます)
そこから、片側の腕と反対側の脚を同時に上げていきます。
「手ー肩ーお尻ーヒザ裏ーくるぶし」のラインが一直線になるようにします。この時、骨盤が傾かないようにしましょう。
この体勢を、10~20秒を目安に維持していき、徐々に続けられる時間を伸ばしていきます。
ダイアゴナルのトレーニング方法(やり方)のまとめ
- 四つん這いの体勢になる
- 両手は肩の真下におき、両膝は腰の下に来るようにします
- 背すじは自然と伸ばしておきましょう
- 片方の腕と反対側の脚を同時に上げていきます
- 「手ー肩ーお尻ーヒザ裏ーくるぶし」のラインが直線上で結ばれるように調整しましょう
- この体勢を十分な時間維持して静止します
- 当初は10~20秒を目安として、徐々に維持できる時間を伸ばしていくようにします
ダイアゴナルのバリエーション① 難易度が上がるやり方
ダイアゴナルのバリエーションとして、片ヒザを地面に付けたままではなく、両膝を地面から離して対角線上の腕と脚を伸ばし、その姿勢を維持していく方法もあります。
このやり方の場合、両膝を浮かせる必要が出てくるため、よりバランスを取るための難易度が上がるのが特徴。
さらに、軸足に関しては、太もも前面の大腿四頭筋を働かせる必要があるので、太ももの前後を引き締めていく効果も期待出来るようになります。
行うにあたっては、四つん這いから始めるのではなく、腕立て伏せの開始姿勢に近い体勢を作り、そこから片腕と反対側の脚を上げていくようにしていきましょう。
ダイアゴナルのバリエーション② アームレッグクロスレイズ(フロントブリッジ・アーム&レッグレイズ)
アームレッグクロスレイズは、ダイアゴナルのように静止した体勢を維持するのではなく、対角線上の腕と脚を上げ下げしていく筋トレ方法。
完全に動作を静止させて行う、純粋な体幹支持トレーニングのダイアゴナルと違い、そこには体幹の筋肉を伸び縮みさせながら「動的」に行う動作を含む「体幹運動トレーニング」の要素を含むのが特徴。
体幹運動トレーニングは体幹トレーニングに含まれるものの、筋肉が発揮する「出力(パワー)」を強化していく点が、姿勢を保つ能力を高める体幹支持トレーニングとの違い。
そのため、アームレッグクロスレイズでは、
- 体幹のお腹と腰周りは
- 体幹支持トレーニングとして鍛えて
- 正しい姿勢の維持能力を高める
- 体幹のお尻と肩周りは
- 腕と脚を上げ下げして動かすため体幹運動トレーニングとして鍛えて
- 筋力アップにも少なからず効果がある
と言えるかと思います。
ダイアゴナルのポイント
ダイアゴナルを行う際には、いくつかのポイントを抑えていくことで、体幹へより効かせていきやすく出来るかと思います。
まず、前に伸ばした手のひらの向き。
手の平を下に向けても横に向けても構いませんが、自分にとってバランスが取りにくい方で行うと、姿勢を保つために体幹の筋肉をより働かせる必要が出てくるため、難易度を高めるためにもおすすめです。
次に、トレーニング中は、腰が反りすぎないようにすることも大切です。体幹トレーニングとして、お腹周りにもしっかりと効かせていくためには、意識して背中を自然と真っ直ぐにしておきましょう。
また同時に、動作中はしっかりと腹式呼吸を意識して行うことで、体幹の筋肉に含まれる横隔膜や、お腹周りの深層筋である腹横筋も刺激していくことが出来ます。
さらに、開始当初は姿勢が正しいかどうか分からないことも多いため、最初は鏡の前に、体が横向きで映るようにして、確認しながら行っていくと良いかと思います。
これらのポイントを抑えることで、体幹にしっかりと効かせることができるようになります
ダイアゴナルのポイントまとめ
- 前に伸ばした手のひらの向きはを調整する
- 自分にとってバランスが取りにくい方でやると難易度を高くできます
- 腰が反りすぎてしまわないように、意識的に背すじを伸ばしておく
- 腹式呼吸を意識して行っていく
- 最初は鏡の前で行ってフォームを確認するのもおすすめ
ダイアゴナルの筋トレ効果
ダイアゴナルバランスは、主に体幹全体の筋肉を、体幹支持トレーニングとして鍛えていけるトレーニング方法。
特に、通常のプランクのような体幹支持トレーニングと比較して、バランスを崩しやすい体勢になり、その不安定な状態にも関わらず姿勢を保つことで、体幹バランスを向上させていきます。
そして、体幹支持トレーニングは姿勢を安定させることで、実践においてフォームが崩れにくく、正しい動作を行っていきやすくなるといった効果も持っているため、ダイアゴナルは、筋トレやスポーツの中で行う様々な動作のパフォーマンスアップに繋がると言えます。
また、正しい動作を行っていきやすくなるということは、それだけパワーを最大限に発揮したり、タイミング良く機敏な動きを出来るということでもあるため、その面でも、実践競技においてプラスの効果を引き出していけることになります。
もちろん、正しい姿勢を保つ効果を引き出す体幹支持トレーニングである以上、ダイアゴナルに取り組むことで、普段の姿勢を美しくすることが可能であり、ボディメイクの点からも取り組んでみたいトレーニングです。
ダイアゴナルの注意点
ダイアゴナルをはじめとする体幹トレで最も多い失敗は、レップや姿勢を維持する時間をクリアすることを目指すあまり、正しい姿勢で行われないということ。
体幹トレは各ポイントをおさえ、正しい姿勢で行える限り続けるというのが大切であり、トレーニングの効果を引き出すためにも、動作が崩れてきた時点でそれ以上無理することはせず、一旦休憩することが大切です。
落ち着いて開始の姿勢を作ったら、ポイントを確認しながら動作を行っていき、動作が崩れてきた時点で一度休憩して、再度挑戦していきましょう。
また、ダイアゴナル中は、息を褒めずに、自然な腹式呼吸を心がけるようにしていきます。
体幹トレには以下の記事もおすすめ!
ダイアゴナルで体幹バランスを向上!体幹支持トレーニングや筋トレとしておすすめ!のまとめ
このダイアゴナルはシンプルでありながら、腹筋と背筋とお尻に、しっかりと刺激を送ってくれます。
この3つの筋肉は体幹の中でも非常に重要な部位であるため、ダイアゴナルはまさに一石三鳥の体幹トレと言ってもいいぐらいです。
ちなみみに、このダイアゴナルでは、とにかく姿勢を保つことが最も重要なポイント。
いきなり始めて何の確認もせずに続けるのではなく、しっかりとポイントを抑えて正しいフォームを理解し、実際に正しいフォームを作ってから、動作を長く保つようにしていきましょう。
記事内でも触れた通り、はじめに鏡のある場所でフォームをチェックすることがおすすめ。
このぐらい丁寧に行って効果を高められるようにしてから、体幹バランスを鍛えていくようにしましょう。