筋トレフリークになってくると、よく耳にする「成長ホルモン」筋肉を発達させるには、成長ホルモンが大事というのはなんとなーくわかっているものの、実際には詳しく知らないという方が多いのではないでしょうか?
もし、成長ホルモンに関してまだ理解がイマイチというのであれば、一旦、バーベルを握る手を休めてきちんと勉強しましょう。なぜなら、そのぐらい筋肉の発達や体づくりにおいて成長ホルモンは重要な存在だからです。
「勉強」というと面倒に感じるかもしれませんが、成長ホルモンが体に及ぼす効果はきっとあなたの予想以上です。成長ホルモンについて知り得た知識は筋トレライフの一生の宝物になるに違いません。
今回は、その成長ホルモンについて押さえておくべきポイントを厳選して解説します。読むだけで、スクワット100回分の価値があるかも!?
- 成長ホルモンとは?
- 成長ホルモンが筋トレによって分泌されることについて
- 成長ホルモンの効果とは?
- 筋トレにおける成長ホルモンの効果
- その他の一般的な成長ホルモンの効果
- 成長ホルモンを阻害する要因について(注意点)
成長ホルモンとは?
成長ホルモンは、私たちの体の中で分泌されるホルモンのひとつです。この成長ホルモンは、脳の底部にある脳下垂体という部分から分泌され、血流に乗って全身に循環するもので、標的器官に分泌されるとその組織の成長促進、代謝をコントロールします。
つまり、筋肉の合成や脂肪の代謝など、体づくりにおいて非常に重要なホルモンであると言えます。
成長ホルモンが筋トレによって分泌されることについて
成長ホルモンの分泌は、睡眠や運動、食事の他、成長ホルモン注射というように人工的にも分泌されるとの同じような効果を出す事が可能です。
運動においては、ハードなトレーニング終了後、15分くらいを目処に脳下垂体から分泌されて遺伝子に働きかけ、タンパク質を合成します。
ただし、ここで注意すべきは、トレーニング内容がウエイトトレーニングのように瞬発筋(速筋、白筋とも呼ばれます)を刺激するものでなければ、成長ホルモンの分泌は起こらないという事です。
成長ホルモンの効果とは?
筋トレによって分泌された成長ホルモンの効果で最も注目すべきは筋肉合成です。トレーニング開始から15分を目処に成長ホルモンが分泌されます。
そしてトレーニング終了後から約2時間を目処に、筋肉の再合成が行われ、筋肉が強化されます。
筋トレにおける成長ホルモンの効果
先述した通り、成長ホルモンの筋トレにおける効果は筋肉合成です。私たちが筋トレによって、筋肉を育てる事ができるのは、この成長ホルモンの分泌があるからこそです。
また、成長ホルモンの分泌は脂肪分解の効果もあります。ウエイトトレーニングでは主にグリコーゲンがエネルギーとして消費されますが、成長ホルモンの分泌によって脂肪が分解され、エネルギーとして使われやすい状態になります。
「筋トレ15分+有酸素運動」の組合せがダイエットに最も効果的と言われるのもこのためです。
その他の一般的な成長ホルモンの効果
成長ホルモンの効果は様々で、一般的には以下のようなものがあります。
- 【筋肉】筋肉の成長促進
- 【脂肪】脂肪の燃焼促進
- 【骨】子供の骨の伸長、成人の骨の強度維持、骨粗鬆症の防止
- 【脳】記憶力の向上、疲れや、やる気の低下防止。
- 【生殖器】生殖機能の維持
- 【免疫系】免疫機能の維持
成長ホルモンを阻害する要因について(注意点)
このように、体にとって良い効果ばかりの成長ホルモンですが、その分泌を阻害する要因には注意が必要です。
代表的なものとしては「加齢・ストレス・薬・アルコール」が挙げられます。この中で、筋トレをする方にとって覚えておいて頂きたいのが、アルコールによる阻害です。
成長ホルモンの中で特にIGF-1(インスリン様成長因子)は肝臓で生成されますが、アルコールを摂取して肝臓の働きがその分解に使われると、肝臓の機能自体が低下するため、 成長ホルモンの分泌が阻害されます。
つまり、「筋トレ後のビール」は筋トレ効果を台無しにすると言えます。