フロントスクワットの効果とやり方を知っていますか?
太く、逞しい筋肉の張った太ももをしたボディビルダーが、体の前にバーベルを担いでスクワットをしている姿や画像を見たことがありますか?
見るからに上級者向けの種目のように見えるあのスクワットの正体。その名も(そのまま)「フロントスクワット」です。
何とこの筋トレあの筋肉の有名人、アーノルド・シュワルツネガーが好んで行っていた下半身の筋トレなんです!
何だかますます気になるこのフロントスクワット。通常のスクワットとは一体何が違うのでしょうか?
実はこの二つ、同じスクワットでもそれぞれ主な効果は対照的。つまり目的に合わせて使い分けると相乗効果が得られるんです。
そんな通常のスクワットとは違うフロントスクワット。効果とやり方を正しく理解して行えば、筋トレの成果も高められること間違いありません。
今回はフロントスクワットの効果とやり方などについて解説します。下半身の筋トレを極めたい方は要チェックです!
- フロントスクワットの概要
- フロントスクワットのやり方
- フロントスクワットのポイント
- フロントスクワットのやり方で他にも覚えておきたいこと
- フロントスクワットの筋トレ効果
- フロントスクワットの注意点
- フロントスクワットの効果とやり方|バーベルで大腿四頭筋を追い込む下半身の筋トレのまとめ
フロントスクワットの概要
フロントスクワットは通常のスクワットのバリエーションの一つ。
一般的に行うバーベルスクワットでは、バーベルを体の後ろ側(背中の上部)に担いで行うのに対して、このフロントスクワットでは名前の通り、体の前でバーベルを担いで行います。
そのため、通常のバーベルスクワット(バックスクワット)と比較して、上体の前傾が自然と抑えられることになり、下半身の筋肉の中でも太もも前面の大腿四頭筋へ、より大きな負荷を入れていき、メインターゲットとして鍛えていけることになります。
但し、スクワットであることには変わりがないため、負荷は少なくなりますがお尻の大臀筋やハムストリング、他にも内転筋群やふくらはぎの筋肉などへも刺激が入ることになります。
バーベルされあれば行える筋トレ種目ではありますが、正しく行うためには相応の筋力とバランス感覚が必要であったりするため、上級者向けの筋トレ種目であると言えます。
通常はバックスクワットに追加して、さらに大腿四頭筋を効かせるための補助的な筋トレとして取り入れられることが多いです。
フロントスクワットは動作の中で、膝関節や股関節といった複数の関節が関与することになり、同時に多くの筋肉も関与することから、多関節種目(コンパンド種目)の筋トレとして分類されることになります。
フロントスクワットのまとめ | |
---|---|
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
筋トレタイプ | コンパウンド |
筋トレレベル | 上級 |
力の出し方 | 押す力 |
必要な道具 | バーベル |
メインターゲット筋肉 | 大腿四頭筋 |
フロントスクワットのやり方
(フロントスクワットを行う場合、安全のためにもパワーラックの中で行うのがおすすめなため。ここではパワーラックを利用して行う方法を前提にやり方を解説していきます。また、手の構え方も、一般的な腕をクロスさせて行うやり方を前提に解説します。)
まず、ラックの高さを肩の高さに合わせ、バーにプレートをつけて負荷を調整していきましょう。
バーの下へ体が来るようにして立ち、両腕をクロスさせ、鎖骨の前にバーベルを担ぎます。この時バーベルをしっかりと両手で握っておきましょう。
そして胸を張って姿勢を正し、バーをラックから外していき肩幅程度に両足を開いて直立します。これが、スタートポジションです。
上体をまっすぐに維持したまま、太ももが床と平行になるまでゆっくりとしゃがみ、その後元の状態に戻ります。
6~12回×3セットを目安に繰り返していきましょう。
フロントスクワットのやり方まとめ
- ラックを肩の高さに合わせてバーベルに装着するウェイトを調整する
- バーの下へ体を位置させて両手をクロスさせ、鎖骨の前にバーベルを担ぐ
- 両肘の高さは床と平行になるより少し上にします
- 両手でしっかりとバーを握ってコントロール出来るようにしておきましょう
- バーをラックから外して直立します
- 両足の幅は肩幅程度に開きましょう。つま先は少し外側に開きます
- 胸を張って姿勢を正し、正面を見ておくようにしましょう
- これがスタートのポジションです
- 上体を維持したまま膝を曲げてしゃがんでいきます
- 太ももが床と平行になる程度まで腰を落としていきましょう
- ゆっくりと下げていきます
- 息は吸いながら行っていきます
- その後、足裏に力を入れて、膝を伸ばして元のポジションへ戻っていきます
- 息は吐きながら行っていきましょう
- この動作を繰り返していきます(6~12回×3セットを目安に行っていきましょう)
フロントスクワットのやり方のバリエーション
フロントスクワットのやり方として、バリエーションとまでは行きませんが、バーの握り方を変えて行う方法もあります。
この場合、バーを握る際に腕をクロスすることはなく、その代わり、手首を甲側へしっかりと返してバーベルを固定することになります。
このやり方だと、手首の柔軟性が求められることになりますが、どちらの握り方を選ぶかは好みによって決めれば良いでしょう。
フロントスクワットのポイント
フロントスクワットは、大腿四頭筋への負荷をより高めた形で行える筋トレ種目。
その効果をしっかりと出すためにも、しゃがむ際は、膝をしっかりと前に出すようにし、大腿四頭筋をストレッチ(伸展)させるようにしましょう。
但し、膝がつま先より前へ出てしまうと、大きな負荷が膝へ掛かってしまうことになるので注意が必要です。
また、この時、上体は常にまっすぐ維持してください。顔を下へ向けた状態で行うと前傾しやすくなり、腰が引けてしまうことで股関節の伸展への負荷が強くなり、大腿四頭筋に効かせる事が出来なくなったり、バランスを崩してしまうことにもなります。
この他、かかとの可動域で制限がかからないように、かかとと床の間にプレートなどを挟んで行うというのも一つのやり方としてありです。
フロントスクワットのポイントまとめ
- しゃがむ時には膝をしっかりと前に出していき、しっかりと大腿四頭筋を伸展させる。
- ただし、膝がつま先より前に出ないように気をつける
- 顔を上げた状態で行い、上体は常にまっすぐ維持して大腿四頭筋へ効かせるようにする
- 必要であればかかとと床の間にプレートなどを挟んで行い、可動域の制限を外す
フロントスクワットのやり方で他にも覚えておきたいこと
フロントスクワットのやり方で、次の事項も覚えておくと何かと効果的かと思うので、確認しておきましょう。
- フロントスクワットはとにかく正しいフォームとテクニックが求められる筋トレ種目です。いきなり重いウェイトで始めることは決してせず、まずはテクニックとフォームの習得に集中しましょう。
- あまりにも急いで立ち上がろうとすると、股関節の方が先に動きすぎてしまい、肩の移動が間に合わず、バランスを崩して前傾してしまうことがあります。立ち上がる時も、速度はコントロールして行っていきましょう。
- 立ち上がる時はかかとへ力を入れることを意識しながら行うと、立ち上がりやすかったりします。
フロントスクワットの筋トレ効果
フロントスクワットは下半身の筋トレの代表であるスクワットの種類の中でも、大腿四頭筋を集中して鍛える事ができ、太く、逞しい筋肉のついた下半身づくりに効果的。
大腿四頭筋をもっと鍛えたい時などは、通常のバーベルスクワットに加えて補助的に行うことで、その効果を最大化出来ます。
大腿四頭筋は特に、膝を伸ばす膝関節伸展の主動筋であるため、立ち上がったり、走ったり、ジャンプしたりといった運動能力を大きく向上させる効果があると言えるでしょう。
また、大腿四頭筋は体内で最も大きな筋肉群のため、カロリー消費や脂肪燃焼といったダイエット効果も大いに期待できると言えます。
フロントスクワットは筋トレの効果のみならず、ダイエットやその他の肉体改造をする際に大きな効果をもたらすのです。
さらに、フロントスクワットでは胴体が真っ直ぐとなった状態でスクワットするため、通常のスクワットと比較して腰に負担が掛かりにくいといった効果があります。(※だからといって、腰に不安がある人は避けた方が良い。正しいフォームで行った場合にのみ、腰に負担が掛かりにくいと言える)
フロントスクワットの注意点
フロントスクワットはバーベルを体の前で担ぐため、バランスが崩れやすく、不安定になります。そのため、はじめのうちは軽めの負荷で行うように注意してください。
目安としてはバーベルスクワットで扱う負荷の6〜7割が良いでしょう。また、動作の途中で不意に力を抜くと、バーベルを落としてしまったりします。
特にしゃがみの動作の最後と立ち上がる瞬間に注意が必要です。
また、フロントスクワットは通常のバーベルスクワットに比べて、肩、手首、背中、股関節などへ、より柔軟性が求められるため、まずはフォームの練習をしっかりと行い、それぞれの関節を柔軟にしていく必要があります。
健康的な人であれば問題ありませんが、肩に不安がある人も避けた方が良いかもしれません。
フロントスクワットの効果とやり方|バーベルで大腿四頭筋を追い込む下半身の筋トレのまとめ
あのアーノルド・シュワルツネガーが好んでいただけあって、ハードコアな筋トレでいかにも筋肉に効きそうなフロントスクワット。
このフロントスクワットは大腿四頭筋を発達させるので、太くて逞しい足をつくりたいという男性にはおすすめですが、前モモが張るのはイヤという女性は、上体を前傾させ、お尻を後方へ引く、通常のスクワットをおすすめします。
どちらも利点があるので、それぞれをうまく使い分けてください!
筋トレメニューに取り入れる際は、メインの種目の後の追い込みとして取り入れると良いでしょう。
下半身をプルプルさせながらさらに追い込みましょう!