自重スクワットの効果とやり方について見ていきます。下半身筋トレの王様で、場所を問わずに自宅でも出来るトレーニングに関して、確認していきましょう。
自重スクワットの効果とやり方を見ていきます。自重スクワットの効果とやり方を見ていきます。
下半身の筋肉を鍛える筋トレとして、おそらく最も有名なトレーニング方法であるスクワット。
その効果はとても高く、筋肉を大きくして強くなりたい人から、ダイエットをしたい人まで、様々な目的に有効な下半身の筋トレ種目です。
そんなスクワットには様々な種類がありますが、ここでは筋トレの器具を一切使わず、どこでも手軽に出来る「自重スクワット」の効果ややり方を見ていきます。
下半身筋トレの王様としても知られる、超メジャーなスクワットの基本を確認していきましょう。
自重スクワットとは?【概要】
自重スクワットとはその名前が示す通り、自らの体重のみを負荷として行うため、道具を必要とせず、場所もスペースも選ばないスクワット。
下半身全体を強化する筋トレの王様、「スクワット」の最も基本的なやり方です。
非常にシンプルな動きでありながら、日常生活や競技において普段から繰り返すことの多い動作であるため、実生活における身体活動にも直接結びついてくる、とても機能的なトレーニング(ファンクショナルトレーニング)方法であったりします。
動作の中では、脚を後方に振る動きに働く関節動作の「股関節伸展」と、膝を伸ばす際に働く「膝関節伸展」を行っていくため、股関節伸展の主力筋である大臀筋と、膝関節伸展の主力筋である大腿四頭筋を中心に、他にも太もも裏のハムストリングや内ももの内転筋群などをサブターゲットとして鍛えていきます。
さらに、動作中の姿勢を維持するためにも大切な、脊柱起立筋の強化にも繋がったり、立ち居の姿勢を安定した状態で維持させるために、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋にも若干の効果があると言えます。
自重スクワットはとてもシンプルな動作であり、そこまで複雑なテクニックやフォーム、そして、大きな筋力が必要ないため、初心者からでもおすすめな筋トレ。
また、動作の中では、股関節と膝関節の動作が含まれるため、複数の関節動作とそれに伴い多くの筋肉が関与する多関節種目(コンパウンド種目)の筋トレとして、分類されることになります。
自重スクワットのまとめ | |
---|---|
運動のタイプ | 筋力トレーニング |
筋トレタイプ | コンパウンド |
筋トレレベル | 初級 |
力の出し方 | 押す力 |
必要な道具 | 特になし |
メインターゲット筋肉 | 大臀筋・大腿四頭筋 |
自重スクワットのトレーニング方法(やり方)
まず両足を肩幅に開き、つま先はやや外に向けて直立します。お腹周りは締めて、胸を張って姿勢を正し、視線は前に向けておきましょう。
この時、バランスを取るために両腕を肩の前に真っ直ぐ伸ばしても、頭の後ろへ両手を持っていって組んでも構いません。やりやすい方で行っていきましょう。
膝を曲げながら腰を下ろしていきましょう。太ももが床と平行になる程度までを目安に、しゃがんでいきます(それ以上下ろしてもOK。逆に難しい場合は、無理せず出来る限り行っていきます)。
動作中は、かかとを床につけておくようにします。
腰を下げた体勢から体を押し上げていき、スタートのポジションに戻ります。
まずは10~15回×3セットを目安に行っていきましょう。
自重スクワットのトレーニング方法(やり方)まとめ
- 両足を肩幅に開き直立します
- つま先はやや外に向けておきましょう
- お腹周りは引き締めて、胸を張って姿勢を正し、視線は前に向けておきます
- バランスを取るために両腕を肩の前に真っ直ぐ伸ばしても、頭の後ろへ両手を持って行って組んでも構いません
- これがスタートのポジションです
- 膝を曲げながら腰を下ろしていきます
- 太ももが床と平行になる程度までを目安に、しゃがんでいきます(それ以上しゃがんでもOKです。難しい場合は、無理せず出来る範囲内で行っていきましょう)
- 但し、膝がつま先より前に出過ぎると、膝を痛める可能性が高まるので注意しましょう
- 背すじは伸ばしておきましょう
- かかとは常に床につけておくようにします
- 腰を下げた体勢から体を押し上げていき、スタートのポジションに戻ります
- 10~15回×3セットを目安に繰り返していきましょう
自重スクワットのやり方のポイント
効果を最大に引き出すためにもゆっくりと正しいフォームで
自重スクワットは、ダンベルやバーベルといった外部のウェイトを使用しないので、筋肉への負荷は劣ってしまうのが欠点。
その欠点を補って自重スクワットの効果を最大限に引き出すためにも、フォームと1回の質に十分にこだわりながら行っていくのが大切。
特にしゃがむ時は、ゆっくりと出来る限り深く行っていくようにしましょう。太ももに刺激が入っているのを、十分に感じられるように意識しておくことが大切です。
もし鏡があるのであれば、その前で行うことで、フォームをチェックしながら効果を高めていくことが出来、おすすめです。
初心者はバランスを取るために補助を利用してみるのもアリ
また、スクワットをしたことのない初心者の人は、自重スクワットを行う時にも、椅子や壁などに手を当てて、補助を使いながら行ってみるのもアリ。
その分バランスを維持しやすくなるので、まずはフォームの習得と必要な筋力の養成に集中していくと良いかと思います。
慣れてきたら補助なしで行っていきます。
簡単と感じ始めたら次のステップへ
一方、自重スクワットは、筋トレ初心者向けの筋トレ種目で、筋持久力やダイエット、ちょっとした引き締めといった目的以外(筋肉増強やパワーアップ目的)の人にとっては、すぐに簡単過ぎると感じ始めてしまうことがあります。
その場合、簡単になってしまった自重スクワットを続けても、目的とする筋肉増強やパワーアップにはとても非効率になってしまうので、外部の負荷を利用したバーベルスクワットやハックスクワットなどに取り組んでいきましょう。
スクワットのやり方のポイントまとめ
- フォームと1回の質にこだわる
- しゃがむ時はゆっくりと出来るだけ深く
- 太ももへの刺激に意識を向けながら
- 鏡の前でフォームをチェックしながら行ってみるのもおすすめ
- 初心者は補助を使ってフォームの習得と筋力アップに取り組むのもアリ
- 壁や椅子に手を当ててバランスを取りながら行ってみる
- 簡単に感じ始めたらより難易度の高いスクワットに取り組む
- バーベルスクワットやハックスクワトなど
他にも取り組んでみたい自重スクワットの種類
基本的な自重スクワット以外にも、次のような種類のスクワットを自重で行っていけば、スクワットでターゲットとする筋肉に違った刺激を加えていけるようになり、より筋肉の成長を促していけます。
筋肉を効果的に成長させるためにも確認してみましょう。
自重スクワットの種類① 自重ブルガリアンスクワット
ブルガリアンスクワットは、両足を前後に広げ、後方の足をトレーニングベンチや椅子などの上におき、その体勢で前脚の力を使って体の上げ下げをしていくスクワットの一種。
両脚で行う通常の自重スクワットと比較して、より前脚へ体重をかけてスクワットをしていくため、前脚に関しては刺激が大きくなりやすい。
さらに、片脚立ちのような体勢を作ることで、体のバランスをとろうとして、より内ももの内転筋群や、外側の股関節外旋筋群の関与が大きくなってくるのが特徴。
自重のスクワットだけではなく、自重ブルガリアンスクワットも行っていくことで、下半身全体をさらに満遍なく強化していけるようになります。
自重スクワットの種類② 自重ワイドスクワット
ワイドスクワットは、通常のスクワット以上に両足の幅を広げた体勢で行っていくスクワットの種類。
足幅が広がることで、バランスを取りやすくなるといった利点があるので、体のバンラス感覚が低く、自重スクワットだと動作が不安定になってしまうなんて人におすすめ。
また、足幅を広げてしゃがんだ体勢から立ち上がる際には、股関節内転の動きが大きくなり、通常の自重スクワット以上に内ももの内転筋群が働くため、内ももの筋肉を鍛えたい人にもおすすめです。
自重スクワットの種類③ 自重ジャンプスクワット
ジャンプスクワットはその名の通り、ジャンプ動作が加わるスクワットの種類。
ジャンプ動作を行うには、スクワットで立ち上がる際に使う筋肉を爆発的に収縮させていく必要があるため、通常の自重スクワットの刺激に慣れてしまったという人であっても、筋肉をびっくりさせて、さらに成長を促していけます。
また、自重スクワットと違い、足関節の動作(足首の動作)が加わるため、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋(ヒラメ筋と腓腹筋の総称)の中でも、瞬発力を担う腓腹筋を、より大きく使っていくことになります。
但し、ジャンプスクワットはその分、足関節と膝関節に大きな負担が掛かってしまうので、膝を曲げて優しく着地するなど、注意しながら取り組む必要があったりします。
自重スクワットの筋トレ効果
自重スクワットは、特に下半身全体に対しての効果が優れ、下半身に関して言えばバランスの取れた筋トレ種目。
そして、下半身には、単一の筋肉としては人体で最大の大臀筋や、複数の筋肉が集まった複合筋としては人体でも圧倒的に大きな大腿四頭筋など、とても大きな体積を持つ筋肉が集まっています。
そのため、筋肉量を増やして基礎代謝を増やし、体全体の体脂肪を落とすためにも効果的。「スクワットダイエット」というダイエットが出来るほど、ダイエット視点で見ても優れたトレーニングだったりします。
また、男性であれば下半身の筋肉を逞しくさせたり、女性であれば下半身の筋肉を適度につけて脚を引き締めたり、ヒップアップさせたりといった効果も期待できます。
一方、運動機能面で考えた場合、自重スクワットで下半身全体を強化することは、立ち姿勢の安定化や、下半身のパワーアップにつながり、立ち居で行うあらゆる運動のパフォーマンスアップに繋がってきます。
他にも、股関節の柔軟性を広げて、腰の可動性を向上させるといった効果もあります。
自重スクワットの注意点
自重スクワットは外部ウェイトを必要とせず、自宅でも簡単に出来るのメジャーな筋トレの1つですが、フォームを間違ったまま行うと、膝や腰などを痛めてしまうなんてこともあります。
特に、動作中背中(特に下背部)が丸まっていると、下背部(腰)へ大きな負担が掛かってしまい、痛みを引き起こしてしまうリスクが高くなるので、動作中は背すじを伸ばしておく点には意識を払いながら行っていきましょう。
また、しゃがむ時には膝がつま先より前に出過ぎないようにすることも、忘れないようにしましょう。
ちなみに、女性の場合は次の点も知っておくと損はなさそう。
上半身(特に肩周りから腕にかけて)に関しては、女性は男性と比較して、筋肉の成長に必要な男性ホルモンの受容体が少ないため、筋肉が非常に大きくなりにくかったりします。
一方、下半身に関しては、その受容体の差が男女間で比較的小さいため、女性であっても脚は、上半身より比較的太くなりやすいといった特徴があります。
とはいえ、やはり女性は、男性ほど筋肉が大きくなりにくい上に、自分の体重を利用した基本的な自重スクワットでは、よっぽど体重が重い人でない限り、負荷が大きすぎるなんてことはなく、どんなに頑張っても心配するほど脚は太くはならないので、安心して行っていきましょう。
自重スクワットの効果とやり方(種類付き)|下半身筋トレの王様と自宅でもどこでもトレーニング!のまとめ
下半身の代表的なトレーニングであるスクワットを、自分の体重のみで行う自重スクワットについて見てきました。
スクワットと聞くと、なんだか大変そうな感じに受け取る人もいるかもしれませんが、実は超手軽に出来る、とても簡単なトレーニング方法です。
筋肉増強や引き締めにはもちろん、ダイエット運動としても優れ、場所を問わないので、早速下半身全体を鍛えるためにも試していきましょう!