筋トレをしている多くの人が、とても大事な、「あること」を見落としがちなのはご存じですか?それは「インナーマッスル」です。インナーマッスルとはなんでしょうか?
筋トレの王道である、ベンチプレスやスクワット、デッドリフトなど、とにかく重いウエイトでガンガンやればどんどん筋肉が大きくなったり、ダイエットも効果が出たりしそうですよね。
でも、実はそうではなく、インナーマッスルも同時に鍛えることが非常に重要なのです。その証拠に、世界のトップアスリートやモデル、セレブ達がすでにインナーマッスルのトレーニングを実践しています。
多くのトレーニーが見落としがちな、この「インナーマッスル」を鍛えれば、あなたの筋トレの効率は各段に上がります。インナーマッスルを強化して、ジムのウエイトエリアでひたすらガンガンやっているトレーニー達と差をつけましょう!
インナーマッスルとは?
アウターマッスルとインナーマッスルの違い
アウターマッスルとはビッグ3をはじめとする、重いウエイトを使うレジスタンストレーニングで鍛えられる筋肉の総称で、いわゆる体の外側にある筋肉のことです。その逆でインナーマッスルとは、股関節・肩関節・体幹部など、レジスタンストレーニングでは鍛えることのできない、体の奥にある小さな筋肉の総称のことを言います。
インナーマッスルの特徴・機能
アウターマッスルが「白筋」と呼ばれるのに対し、インナーマッスルは「赤筋」と呼ばれており、各筋肉は小さく関節や骨周りにあります。
主な機能は関節を正しい位置に固定すること、つまり体の正しい姿勢を保つことと、物をつかんだり投げたりといった柔軟な動きを可能にします。
インナーマッスルがある場所・筋肉の名称例
インナーマッスルは主に股関節・肩関節・体幹部などにあります。股関節には背骨から股関節にまたぐ腸腰筋、その他には小殿筋、外旋筋群などがあります。肩関節周辺には、回旋筋群、小胸筋など。そして、体幹部には、身体を大きく包んでいる腹横筋や背骨の部分にある多裂筋、骨盤底筋群などがあります。
インナーマッスルを鍛える効果
インナーマッスルの重要性
それではなぜ、インナーマッスルを鍛えることが重要なのでしょうか。これはロボットの動きをイメージするとわかりやすいのですが、もし仮に人間の関節がまっすぐにしか動かないとすれば、ものを投げたり腕を回したりという動作は出来ませんね。このような柔軟な動きは、関節まわりにあるインナーマッスルが支えているから可能になるのです。
また、インナーマッスルは姿勢を正しく保つ機能もあります。筋トレやスポーツでは、正しいフォームが求められることを考えれば、インナーマッスルがいかに重要かがわかりますね。
筋トレとダイエットにおいて必要な理由
筋トレ
筋トレにおいて、インナーマッスルはなぜ重要なのでしょうか?
ベンチプレスやスクワット、デッドリフトをはじめとする複合種目は、様々な筋肉が連動して動作を行います。ターゲットとなる大筋群のみならず、周りのインナーマッスルが鍛えられていれば、その動きはスムーズになり効率よく力を発揮できます。
例えば思い切り力を出そうとした時、腹筋に力を入れますよね?腹筋にも多くのインナーマッスルがあり、このインナーマッスルが鍛えられていなければ、腹筋の支えが弱く思い切り力を出すことができないため、ウエイトを上げることも難しくなります。
ダイエット
インナーマッスルはダイエットにおいても非常に重要です。
正しい姿勢で筋トレを行うことにより、筋トレの効率を上げるのはもちろんですが、基礎代謝の40%は筋肉が占めているため、体内に数多く存在するインナーマッスルを活性化させれば、当然代謝があがり消費カロリーが増えます。
運動によって消費カロリーを増やすのも良いですが、例えばジムに行ったとしても、実際に運動をするのは1時間程度です。それであれば1日の残りの23時間の間に消費するカロリーを増やす方が、ダイエットにおいては効率的と言えるでしょう。
インナーマッスルを鍛える時に考えるべきトレーニングの説明
インナーマッスルはその性質だけでなく、鍛え方もアウターマッスルとは異なります。以下のポイントを念頭においてトレーニングを行うようにしましょう。
重いウエイトを扱わない
インナーマッスルはもともと補助筋とそして働くので、重いウエイトを動かそうとするとアウターマッスルが働きだしてしまいます。
ウエイトを使用する場合、2~3キロ程度の軽量のものを使用しましょう。
ただし、レップ数は最低でも20回は行い、刺激を与えるようにします。
追いこみ過ぎない
普段の筋トレではとにかく1レップ増やすことや、オールアウトさせることで筋肉を追いこんでいると思いますがインナーマッスルは日常的に意識しにくい筋肉のため、適度に刺激を与えるだけで十分です。
逆に、追いこみ過ぎは普段の動作に支障をきたすリスクがあるためNGです。
トレーニングの頻度は高めにする
インナーマッスルはアウターマッスルほど回復に時間を要しません。とはいえ、やりすぎは禁物ですが週2~3は行うのが理想です。
インナーマッスルを鍛えるトレーニング方法
それでは、インナーマッスルを鍛えるのにおすすめなトレーニングを3つご紹介します。
アウターマッスルのトレーニングのようにガンガン力を出し切るのではなく、体の奥深くにある筋肉たちが使われていることをイメージしてください。
オルタネイトレッグレイズ
効果
腸腰筋の強化。
脚の上げ下げという動作がスムーズになる。
下腹の引き締め。
方法
- 床に仰向けに寝る
- 脚をリラックスさせ、片方ずつ持ちあげる
- ②の時、残りの脚も少し浮かせておく
- 左右交互に脚を上げ下げする
- 20~30回×2.3セットが目安
注意点
この動作は全体的にゆっくり行いましょう。
片足の上下に2~3秒かけるのが目安です。
四点バランス
効果
インナーマッスル全体の強化。
方法
- バランスボールの上に四つん這いになる
- ボールから落ちないように踏ん張る
- 30~60秒×3セットが目安
注意点
腹筋の力が抜けないように力を入れてバランスを保ちましょう。
ボールから落ちそうになっても、出来るだけ粘ると効果的です。
コブラ
効果
ローテーターカフ、菱形筋、多裂筋の強化。
背中~お尻周りのひきしめ。
方法
- 床にうつぶせになり、脚は45度外側に開く(この時、腕は後方に伸ばし、親指を立てておく)。
- 肩甲骨を寄せるようなイメージで頭と胸を起こす(この時、親指は天井へ向ける)。
- 状態を起こしたまま5秒ほどキープして、ゆっくり元に戻す
- 慣れてきたら30秒キープする
- 30秒×3セットが目安
注意点
上体を起こす時は、反動をつけずにゆっくり起こす。
インナーマッスルを鍛えたら以下のBig3をチェックしてアウターマッスルも鍛えましょう!
まとめ
「インナーマッスルとは?」の答えは分かりましたか?
重いウエイトを使わず動きも地味なインナーマッスルのトレーニングですが、筋トレやダイエットに及ぼす効果は絶大ですね。
自重でできるものも多いので、自宅でのトレーニングにもぜひ取り入れてみてください!